原&牛島 両監督が合同会見


 さあ開幕!セ・リーグの06年シーズンが31日、3球場で幕を開ける。原辰徳監督(47)が3年ぶりに復帰した巨人は東京ドームで横浜と対戦。決戦を翌日に控えた30日、原監督は横浜・牛島和彦監督(44)と異例のツーショット会見に臨んだ。

 ライバル心を笑顔で隠した両監督が、ガッチリ握手を交わした。決戦を前日に控えた異例の合同会見。原監督の口調は最後まで自信に満ちていた。「昨年は6勝16敗。でも、その一番苦手にしているチームと開幕3連戦でぶつかる。非常にいいカードだなと思う」

 昨年は横浜・土肥に7敗。天敵といきなり対戦する可能性もあるが、原監督は「3連戦で投げるかは監督に聞かないと…」と敵将の方を向いてニヤリ。上原に関しては「牛島監督が評論家の時、コーチしてもらったことがある。熟知してるのでは」。最後に「今年は巨人戦でいくつ貯金を?」と聞かれた牛島監督が「そんな…。全然考えていません」と答えると、横から「正直に言っていいよ」とちゃちゃを入れて会見場を沸かせた。

 まさに自信の裏返しだろう。実は81年4月4日の中日戦(後楽園)で、原監督がプロ初安打を放った相手が牛島監督だった。「でもその後は抑えられちゃったよ」と笑ったが、それから25年。お互い指揮官として迎える勝負を前にしても「いよいよだね。いい緊張感を選手、ファンと共有できてると思う」と4年前の日本一監督は落ち着いていた。

 「ウチはチャレンジャー。最初から(エンジンの回転数を)レッドゾーンに入れながら前に進みたい」。交流戦後には先発5人制で臨む考えも明かした上で「8、9、10月。混戦に持ち込んでその輪の中に入って、最後に1歩抜け出す」とV奪回プランも披露した。まずは開幕ダッシュ。決意を込めた牛島監督との固い握手だった。

 ≪李 巨人4番デビューだ≫巨人の第70代4番・李スンヨプがいよいよ公式戦の舞台に立つ。フリー打撃で14本のサク越えを放った世界の大砲は「去年は2軍スタートだったから(気持ちは)騒いでいる」とし、4番については「最高のバッターとしてやっていかないといけない」と熱い思いを口にした。韓国のスポーツ専門ケーブルチャンネル「SBSスポーツ・チャンネル」では当初、巨人主催の73試合を中継する予定だったが全146試合に増やすなど母国の期待も高まる一方。李が4年ぶりの優勝をけん引する。

 ≪小久保は6番≫巨人の小久保は、左ふくらはぎ痛の影響もあって6番・三塁で出場。「オープン戦にあまり出ていないのはプロ初の経験だけど、スタートダッシュに貢献したい」。25日には都内の中華料理店で選手だけの食事会が開かれ、ツバメの巣のスープなど他の5球団をイメージさせるメニューを平らげた。その席で「WBCで注目されている。世界で一番の国のリーグとして恥ずかしくない試合をしよう」とゲキを飛ばした主将の活躍に期待だ。

 ≪上原「やり残したことはない」≫球団史上初となる7年連続開幕投手となる巨人の上原浩治が、強めのキャッチボールなどで最終調整。「万全というか、やり残したことはない。ケガなくこられたことが一番大きい」と01年以来の開幕戦勝ち星へ自信を見せた。宮崎キャンプ中の2月中旬に開幕投手を通達したという原監督も「もう何も心配していない。思い切って暴れてもらいます」と期待した。

 ≪三浦 フル回転宣言≫3年連続5度目の開幕投手を務める横浜の三浦大輔がフル回転を誓った。昨季は214回2/3を投げ、防御率2・52、177奪三振で2冠を受賞。しかし「タイトルは獲れたけど(優勝できず)物足りなかった。今年も1年間フルに働いてチームのために頑張りたい」と話した。過去の開幕戦は4戦全敗。2段モーションが禁止され、フォーム改造を余儀なくされたが「今は期待の方が大きい。新しい三浦大輔を見せたい」と意気込んでいた。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2006/03/31/04.html