柳沢シュートした 5・7復帰へ加速

 鹿島のFW柳沢敦(28)が、5月7日の浦和戦での復帰について、週明けにパウロ・アウトゥオリ監督(49)とスタッフ2人を含めた“4者会談”を行うことになった。28日はチームとは別メニューで調整し、最後は初シュートを放って締めくくった。骨折した右足第5中足骨の驚異の回復力に指揮官も早期復帰を検討。週明けの話し合いで今後の方針が決定する。

 久々のシュートの感触だった。柳沢は細かいステップを取り入れるなどハードな練習をこなした後で、ロッカーに戻ろうとする深井を呼び止めた。CKのキッカーを頼み、向かってきたボールをダイビングヘッドで叩き込んだ。次は右足のインサイドで軽くボレー。予定外のシュート練習に、見守っていたファンから大きな拍手が起きた。

 「まだ(右足に)怖さはあって当然。でも、大きな問題はない」と負傷から1カ月余りでシュートまでこなしたことに満足感を漂わせた。そんなエースの急ピッチの回復ぶりにアウトゥオリ監督も「早い回復には驚くばかり」と感心しきり。練習後にはジルヴァン・フィジカルコーチ、鹿島と日本代表の理学療法士を兼任するリカルド氏を呼んで、柳沢の現在の状態を確認。その上で「本人を交えて来週、話をする。彼の方針をどうするか検討しなければならない」と5月7日浦和戦での復帰を視野に入れていることを示唆した。

 ただ日本代表のジーコ監督からは完治を優先するように指示を受けているだけに、リスクを背負ってまで浦和戦にこだわる意味はない。「復帰させても、筋力が落ちてケガの恐れもある」とアウトゥオリ監督も本人、スタッフの意見を聞いた上で、復帰のタイミングを慎重に見極めるつもりだ。4者会談でGOサインが出れば、浦和戦に向けた準備に入る。

 ≪カシマSで日本戦PV≫鹿島が今月から指定管理者となったカシマスタジアムでW杯ドイツ大会日本戦のパブリック・ビューイングを検討する。鹿嶋市の内田市長が発案し、鹿島側に相談を持ちかけている。牛島社長は「どれぐらいの集客数が見込めるかなどを考えてから判断したい。可能ならば、やりたい」と話した。またこの日、株主総会が行われ、5期連続となる経常利益の黒字が報告された。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/04/29/01.html