<ビタミンC>老化予防に有効 不足のマウス老い4倍加速

 ビタミンCが不足したマウスは通常のマウスに比べ、4倍以上老化が速く進むことを東京医科歯科大と東京都老人総合研究所などの研究チームが突き止めた。研究チームは「ビタミンCが、老化の予防に有効である可能性が高まった」と結論付けている。4日付の米科学アカデミー紀要の電子版に発表した。
 研究チームは、老化が進むと減る特定のたんぱく質を解析した結果、ビタミンCを合成する酵素と同一であることが分かった。このたんぱく質を持たないマウスを遺伝子操作で作り、正常なマウスと同時に飼育したところ、6カ月たつと、正常なマウスはすべて生きていたが、たんぱく質を持たないマウスは半数が老衰で死んだ。
 臓器や血中のビタミンC量を比べたところ、たんぱく質を持たないマウスは正常なマウスの10分の1だった。研究チームは「マウスは体内でビタミンCを合成するため、たんぱく質を持たないマウスは、ビタミンC合成ができず、老化が急速に進んだようだ」と話す。
 ヒトは、このたんぱく質があっても体内でビタミンCを作ることはできない。今回の実験結果は直接、ヒトでもビタミンCが老化予防に有効と示すものではないが、たんぱく質を持たないマウスをヒトの老化に関する研究に活用することができるという。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060404-00000015-mai-soci