「Xbox」テコ入れ ゲームソフト80作以上に

 米マイクロソフト(MS)は6日、日本国内での販売が振るわない家庭用ゲーム機「Xbox360」のゲームソフト数を、現在の25作から年末までに80作以上に増やすと発表した。年内にはソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション(PS)3」、任天堂の「レボリューション」とライバル機が発売される予定で、競争激化は必至。MSはソフトのテコ入れで、勝ち残りを目指す。
 Xbox360は、映画並みの動画性能を楽しめる次世代ゲーム機として、昨年12月に発売された。しかし、MSは1月に発売3カ月の世界販売目標台数を300万台から250万台へと引き下げた。北米市場などでは好調なため、日本での極端な不振が原因と見られる。日本での3月26日現在の累計出荷台数は12万3000台(ゲーム情報誌出版のエンターブレイン社調べ)にとどまり、3月には日本法人のゲーム部門責任者が事実上更迭された。
 不振の大きな原因は、日本人が好むゲームソフトの不足にあった。そこでMSは、日本のソフトメーカーと協力し、日本で人気が高いロールプレイングゲームを3作品発売するほか、「機動戦士ガンダム」などのアニメゲームも発売する。ロールプレイングゲームの開発には、ライバルのPS2で50万本以上のヒット作を発売したソフトメーカー「トライエース社」が初めて加わる。
 ただ気がかりなのは、国内のゲーム市場の人気が、高性能を売りとする機種から人気ソフトをそろえた携帯ゲーム機に移っていることだ。脳を鍛えたり犬を飼育するソフトが大ヒットした任天堂の「ニンテンドーDS」は、04年12月の発売以来の販売台数が613万台に達し、家庭用ゲーム機としては最速の売れゆきを記録中だ。
 高い精細さを求められるXbox用のソフト開発費には1作で10億円以上もかかるという。作品数をそろえるのには時間もコストもかかり、携帯ゲーム機に向いたユーザーの関心を引き戻すのはなかなか難しそうだ。エンターブレイン社の浜村弘一社長は「今回発表したゲーム作品は期待できるものも多い。今年の年末商戦で生き残れるかがカギ」と話している。
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