タイソン参戦へ ルール変える!

 K―1・谷川貞治イベントプロデューサー(44)が26日(日本時間27日)、ワールドGPラスベガス大会(29日、ミラージュホテル)を観戦予定のボクシング元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(39=米国)と試合出場の交渉を再開すると明かした。今秋開催予定の「海外版Dynamite!!」出場を要請する意向で、これまで何度も消滅してきた大物の参戦へ全力を尽くすことになった。

 谷川プロデューサーの熱意は、ルール変更にまで触れた言葉に表れていた。「ウチとしてはK―1ルールを希望するが、ダメならボクシングルールでもいい」。過去に出場寸前までいったタイソンのK―1出場へ、ただならぬ意欲を見せた。

 K―1は、03年8月にタイソンのボクシング以外の興行権とマネジメント権を取得。04年4月にはファイト契約を交わしたが、ルールなどで意見が一致せず、消滅した。以来、交渉は途絶えていたが、今回のラスベガス大会観戦は絶好の機会。「大会期間中にタイソンと交渉したい。準備はしてきた」と、昨夏を最後に停滞していた交渉の再開を明言した。

 谷川プロデューサーはすでに出場大会の青写真も描いている。過去の犯罪歴から日本入国が困難なため「海外版Dynamite!!のような大会をしたい」とラスベガスやソウルでの大会出場を予定。対戦相手には「武蔵、シュルト、サップ」とトップファイターの具体名を挙げた。

 タイソンが昨年6月に現役引退してから10カ月が経過した。「以前と気持ちの変化があるのでは。格闘家として再出発してほしい」と心境の変化に対する期待もある。谷川プロデューサーにとっては長年の恋人であるタイソン。再び訪れた出場交渉のチャンスに、全精力を注ぎこむ。

 ≪武蔵にリベンジ試練≫谷川プロデューサーが武蔵に「どこまで勝負できるのか見せてほしい」と希望した。今大会は志願でシュルトと対戦するが「強いヤツとやりたい」とフェイトーザとの激突も希望。ともに過去に敗れた相手だ。フェイトーザは左足小指骨折で辞退したため、谷川プロデューサーは7・30ワールドGP札幌大会で両者をぶつける意向。2人へのリベンジが武蔵に与えられた試練だ。

 ≪大巨人対決が浮上≫6・3ワールドGPソウル大会で、昨年世界王者のシュルト崔洪万チェ・ホンマン)の大巨人対決が浮上した。谷川プロデューサーは「韓国でも“崔にやさしい相手をぶつけるな”というファンの声がある」と説明。崔は今大会でプレデターと対戦するが、その試合内容が良ければシュルトという大きな壁をぶつける。2メートル18の崔が2メートル12のシュルトをどう攻略するか注目だ。
http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2006/04/28/01.html